くまぞう雑記帳

伊福部昭、芥川也寸志、黛敏郎・・・クラシック系日本人作曲家の音楽を愛好しております。

祝!!明石フィルハーモニー管弦楽団(たこフィル)、9月の定期演奏会で菅原明朗の交響写景「明石海峡」を演奏決定 

〔2008.02.01〕
以前当ブログで明石出身の作曲家・菅原明朗が明石の舟歌をモチーフに作曲した〈交響写景「明石海峡」〉について書いたことがあります。(→菅原明朗〈交響写景「明石海峡」〉について(1)菅原明朗〈交響写景「明石海峡」〉について(2))。

明石市には発足したばかりの明石フィルハーモニー管弦楽団(たこフィル)というアマチュアオーケストラがあり(→当ブログ明石フィルハーモニー管弦楽団、略して○○フィル??参照 )、そのたこフィルが交響写景「明石海峡」を演奏してくれないかなあ、2008年は明石海峡大橋開通10周年&菅原明朗没後20年のメモリアル・イヤーだし・・・などという内容の文章を書いたのですが、なんと! 本当にたこフィルによる「明石海峡」の演奏が実現することになりました。

1月25日の神戸新聞NEWS:交響詩「明石海峡」演奏へ たこフィルが9月から引用

《明石海峡大橋開通10周年を記念し、明石市民交響楽団「明石フィルハーモニー管弦楽団」(愛称・たこフィル)は9月15日の第4回定期演奏会で、明石出身の作曲家、菅原明朗さん(1897-1988)が作った交響詩「明石海峡」を演奏する。ふるさと明石を思い、和太鼓の音や和の旋律を織り交ぜた曲で、市と主催する財団法人明石コミュニティー創造協会は「西洋音楽とは一味違う日本的な響きを楽しんでほしい」と話している。》(注・曲名間違ってますが。×交響詩○交響写景)

たこフィルのブログにも告知がでました。(→交響写景「明石海峡」を演奏します

いやホントめで鯛(←明石だから_| ̄|○)、めでたい。うれしいなあ。絶対聞きに行きます。
[ 2008/02/01 00:14 ] 菅原明朗 | TB(0) | CM(0)

菅原明朗〈交響写景「明石海峡」〉について(2) 

〔2007.03.12〕
(当ブログ2007年2月1日付け記事『菅原明朗〈交響写景「明石海峡」〉について(1)』の続きです)

2005年4月16日の神戸新聞WEB NEWSに「作曲家・菅原明朗さん 遺品、明石に里帰り」と題した記事が掲載されました(→こちら)。以下、《》内は引用です。

 《慶応大のカレッジソング「丘の上」などで知られ、日本近代音楽に大きな足跡を残した明石市生まれの作曲家、菅原明朗さん(1897―1988年)の遺族が、直筆楽譜などの資料の寄贈を同市に申し出ていることが16日、分かった。遺族は「資料の散逸を防ぐため、父の生誕地の明石にまとめたい」との意向で、常設展示を希望。同市も前向きに検討している。(坂本 勝)

 寄贈を申し出ているのは、菅原さんの長女で著作権を引き継いでいる北島明美(はるみ)さん(85)=京都市北区。

 菅原さんは同市大蔵町生まれ。明石第二尋常小学校(現・市立人丸小学校)で学び、十三歳まで明石で育った。

 京都の旧制中学を卒業後、上京。「オルケストラ・シンフォニカ・タケヰ」や日本放送交響楽団などの指揮者として活躍し、日本のトーキー映画第一作「藤十郎の恋」の音楽も手がけた。ドイツ楽派が主流だった時代に、初めてフランス楽派を紹介。作家永井荷風とも交遊し、オペラ「葛飾情話」を作曲した。

 ふるさとのためにつくった交響詩「明石海峡」など、九十一歳で亡くなるまで二百五十曲以上を作曲、旺盛な創作活動を続けた。「栄冠は君に輝く」「六甲おろし」を作曲した古関裕而さんを育てたことでも知られる。

 遺品を管理してきた北島さんは「保管してもらえるならボランティアで整理に通ってもよい」という。北口寛人・明石市長は「前向きに検討したい」と話している。》

上記の記事のその後が気になったので明石市に問い合わせたところ、結局資料は明石市に寄贈され、明石市立文化博物館で保管されているとのことでした。

[ 2007/03/12 00:05 ] 菅原明朗 | TB(0) | CM(0)

菅原明朗〈交響写景「明石海峡」〉について(1) 

〔2007.02.01〕
2007年1月28日付け当ブログ明石フィルハーモニー管弦楽団、略して○○フィル??で触れた明石出身の作曲家菅原明朗の管弦楽曲〈交響写景「明石海峡」〉について書いてみます。
 
この曲はNHKが戦前、日本各地の民謡の旋律を使った管弦楽曲を邦人作曲家たちに委嘱した「国民詩曲」のひとつとして1939年(昭和14年)に作曲、菅原自身の指揮で放送初演されました。  

菅原に師事した作曲家・深井史郎が「明石海峡」の影響を受けて書いたとされる〈交響的映像「ジャワの唄声」〉を収録したナクソス「日本作曲家選輯」シリーズのCD(→こちら)があります。そのライナーノートに「明石海峡」についての記述があります。例によって日本の作曲家に詳しい博覧強記の音楽評論家・片山杜秀氏の筆になるものです(以下〈 〉内は引用部分)。
 
解説によると、深井の「ジャワの唄声」はラヴェルの〈《ボレロ》を模したと言える音楽〉であり、深井が意識したのが同じくボレロの影響を受けた菅原の「明石海峡」でした。

 〈(引用者注・菅原は)《明石海峡》で、範を《ボレロ》に求めている。それは、菅原の故郷の明石で、海峡を抜ける船の水夫たちが歌う舟歌の旋律を繰り返し、クレッシェンドさせ、ついでディミニュエンドさせる。そのようにして船が視界に迫り、だんだん大きく見え、次に遠ざかり、小さくなる景色が写される〉(大活字強調は引用者)

[ 2007/02/01 01:23 ] 菅原明朗 | TB(0) | CM(2)

「交響楽ホ調」:孤高の作曲家菅原明朗渾身の傑作 

〔2007.01.27〕
 前回エントリー日本音楽史の忘却の彼方からよみがえれ:菅原明朗「交響楽ホ調」に続き、本名徹次指揮、オーケストラ・ニッポニカ「菅原明朗とその周辺」(アルケミスタ・レコーズ)所収の菅原明朗作曲「交響楽ホ調」について書いてみます。(アルケミスタ・レコーズのサイト中に片山杜秀氏の詳細な解説があるので参考にして下さい)

 第1楽章、ソナタ形式の第1主題が格調高く現れます。古典派的でけっこう地味な感じ。このあたり初めて聞いたときは「ちょっと退屈?」と思ったりもしましたが何の何の。噛めば噛むほど味の出るスルメ音楽だということがやがて分かってくるのです。第2主題の提示部を過ぎ、旋律がさまざまに装飾されていく手際にだんだん引き込まれてきます。第1主題の再現部からの盛り上がり、凄過ぎ。終結部へかけて目いっぱい鳴り響くオーケストラのなんという迫力! シンバルクラッシュがばんばん、身がよじれそうになる官能的な弦楽。曲の最初の方とは打って変った派手なサウンド、でも格調は失われません。やるだけやった後、静かに第1主題を回想してこの楽章は幕を閉じます。

 続く第2楽章冒頭の堂々たる第1主題も実に立派。第1楽章の終わりからこのあたり、「チェリビダッケで聞かせろ!」と思わず言いたくなります。

 第2楽章では中間部のスケルツォ的な部分が何とも言えず素敵です。軽やかに、そうですね、天使たちが天上で飛び舞い戯れるさま(自分でも何言ってるかわかりませんが)とでもいうのか。ブルックナーのスケルツォ的でもあります。切れ目なく続く第3楽章とのつなぎ部分、平行3度(10度)的な弦と木管の動きが出てくるところもいい。普通全音階上を平行移動すれば長3度と短3度が入り混じりますが、ここではほとんど平行長3度で動くのが効果をあげています。
[ 2007/01/27 23:38 ] 菅原明朗 | TB(0) | CM(1)

日本音楽史の忘却の彼方からよみがえれ:菅原明朗「交響楽ホ調」 

〔2007.01.23〕
最近よく聞いているCD「菅原明朗とその周辺」(オーケストラ・ニッポニカ、指揮・本名徹次)です。

  曲目は次のとおり

  二つの抒情曲(作曲・伊藤昇
 1. 黄昏の単調 
 2. 陰影

 架空のバレエのための三楽章(作曲・深井史郎)
 3. 第1楽章 発端 
 4. 第2楽章 踊り歌
 5. 第3楽章 幕切れの踊り

 交響楽ホ調(作曲・菅原明朗
 6. 第1楽章 Allegro assai
 7. 第2楽章 Allegretto animato 
 8. 第3楽章 Largo cantabile 
 9. 第4楽章 Allegro vivace 

 10. ファンタジア(作曲・菅原明朗) 

 2004年3月7日 紀尾井ホールにおけるライヴ録音

 このCDについては発売元のアルケミスタ・レコーズのサイトに音楽評論家・片山杜秀氏による詳しい解説(→こちら)が載っています(CDのライナーノーツと同一内容)。私のような浅学菲才の徒の文章などよりも片山氏の書いたものを読んでください・・・ではブログやってる意味がないので(汗)、とくにお気に入りの菅原明朗(すがはら・めいろう)について少し書いてみます。
[ 2007/01/23 00:29 ] 菅原明朗 | TB(0) | CM(0)
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