くまぞう雑記帳

伊福部昭、芥川也寸志、黛敏郎・・・クラシック系日本人作曲家の音楽を愛好しております。

新交響楽団演奏会:芥川也寸志「交響管絃楽のための音楽」(1) 

〔2006.08.28〕
 2006年7月22日の新交響楽団第194回演奏会(東京・サントリーホール)
  指揮:小松一彦
  芥川也寸志:交響管絃楽のための音楽
  伊福部 昭:管絃楽のための日本組曲
  黛  敏郎:涅槃交響曲(男声合唱・栗友会)

 今回は上記コンサート冒頭で演奏された芥川作品について書いてみます。 (過去記事「涅槃交響曲」コンサートに行ってきた(1)、および(2)を参照)

 芥川也寸志(1925−1989)は小説家・芥川龍之介の三男として生まれ、自殺した父が残したクラシック音楽のレコードコレクションを幼少時から聞いて育ちました。第二次大戦後に若くして華々しく作曲家デビュー、晩年まで第一線で活躍したのはもちろんのこと、著作活動やテレビ出演(N響アワー、音楽の広場など)でも有名な文化人でした。

 また新交響楽団を創立したり(今回の演奏会は創立50周年記念コンサートでした)、関西のトップアマオケ芦屋交響楽団の音楽監督を務めるなどアマチュアオーケストラの育成に力を入れ、日本人作曲家の作品の普及に力を入れたのです。

 さて、「交響管絃楽のための音楽」です。

 この曲も涅槃交響曲と同じようにぜひ生で聞いてみたいと思っていた曲だったので、とにかく感激でした。

 曲は各5分程度の二つの楽章から成り、第一楽章はまだオケのエンジンが十分に温まらないうちに終わった感もありましたが、第二楽章で大爆発。いや大噴火といえばいいのか・・・
                  
                        (この項つづく)
[ 2006/08/28 00:37 ] 芥川也寸志 | TB(0) | CM(0)

「涅槃交響曲」コンサートに行ってきた(2) 

〔2006.08.03〕
 (8月1日エントリーからの続き)

 新交響楽団第194回演奏会 (2006年7月22日 東京・サントリーホール)
 指揮:小松一彦

 芥川也寸志:交響管絃楽のための音楽
 伊福部 昭:管絃楽のための日本組曲
 黛  敏郎:涅槃交響曲(男声合唱・栗友会)

 2階席のステージに向かって右側の方に座ったので、右後方に配置された楽器群(フルート、ピッコロ、グロッケンシュピールなど)の音が近くで聞こえ過ぎたのが少し残念だった。しかし初めてライブで聞いた「涅槃」は迫力満点。梵鐘を模した音響(とはいえ出てきた音は紛れもなく西洋オーケストラの響き)と男声の経文、声明が圧倒的な音の塊りとなって降り注いできた。
 本当にいいものを聞かせてもらった。

 ググってみる→涅槃交響曲

 (芥川、伊福部作品の感想は後日書きます)
 
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[ 2006/08/03 00:11 ] 黛敏郎 | TB(0) | CM(0)

「涅槃交響曲」コンサートに行ってきた(1) 

〔2006.08.01〕
 新交響楽団第194回演奏会 (2006年7月22日 東京・サントリーホール)
 指揮:小松一彦

 芥川也寸志:交響管絃楽のための音楽
 伊福部 昭:管絃楽のための日本組曲
 黛  敏郎:涅槃交響曲(男声合唱・栗友会)

 私が最も愛し尊敬する邦人作曲家、伊福部昭と、その一番弟子、二番弟子ともいえる芥川、黛の作品の演奏会である。もともとは先日亡くなった岩城宏之氏が指揮するはずだったコンサートであり、直前の指揮者急逝で曲目変更、公演中止を心配したが、邦人作曲家作品を得意とする小松氏が無事に代役を務めてくれた。

 曲目変更を心配、と書いたのはメーンの涅槃交響曲のことだ。1958年に岩城の指揮で初演されたこの曲は、梵鐘つまりお寺の鐘の音をオーケストラの楽器で再現した「カンパノロジー」と称する奇数楽章と、6名の独唱を含む12声部の男声合唱が荘厳なお経を唱えてオケと絡む偶数楽章の全6楽章からなる大作。オーケストラは梵鐘の微妙なうなりなどを表現するため、ステージ上のほかに客席後方の左右にも配置される。かなり特異で難易度が高い曲であり、ぶっつけ本番に近い形でうまくいくのかと懸念したのである。 

 岩城氏以外の指揮者ではほとんど演奏されたことがなく(というか今回の小松氏が初めて?)、今後演奏機会がなかなかないであろうと思われる曲である。これは万難を排しても見に行かねばならぬ、少々演奏がまずくてもなどと考えていたが、いやこれは指揮者抜きで早くから練習していたというオケ、それにコーラスや小松氏に対して失礼であった。たいへん感動的な演奏であり、青春18きっぷで新快速や鈍行を乗り継いで東京まで行った甲斐があったというものだ。

 「梵鐘の響きをオーケストラで? お経を詠む男声合唱? 辛気くさ」
 「難解なゲンダイオンガクなんて」
 「黛敏郎って変な右翼のオッサンやん」

 そう思う人が多いかな?多少眠くなる(私は音楽を聴くとすぐ眠くなるのだが)かもしれないけれど、日本人の心の奥深いところに響いてくる音楽だと思う。

 (8月2日追記)黛敏郎情報が詳しい序破急さんのサイトに過去の涅槃交響曲の演奏履歴が載っていました。山田一雄、若杉弘など岩城氏以外の方も指揮しているようですね。

[ 2006/08/01 02:06 ] 黛敏郎 | TB(0) | CM(5)
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