5月30日に大フィル/井上ミッチーの日本狂詩曲を聞いてきました!
大阪フィルハーモニー交響楽団第408回定期演奏会(2007年5月30、31日、ザ・シンフォニーホール)
伊福部昭/日本狂詩曲
リスト/ハンガリー狂詩曲 第2番
エネスコ/ルーマニア狂詩曲 第1番 イ長調
ディーリアス/ブリッグの定期市〜イギリス狂詩曲
ラヴェル/スペイン狂詩曲
指揮:井上道義
今回はチケット購入時に小遣いが逼迫していたのでC席、ステージ裏の2階、パイプオルガンの真横あたりという体験したことのない席に座りました。開演5分前に席に着くと打楽器がセッティングしてない!? 変だな、と思いましたが、よく確認したら何と! 打楽器奏者がバルコニーの手すりの死角になっています。ほとんど見えん(il||li _| ̄|○ il||li)。この曲の編成については
伊福部昭「日本狂詩曲」(1) で書きましたが、打楽器が大活躍する「日本狂詩曲」の鑑賞にはおよそ不向きな席ではないか・・・実はステージ上にもう一つの大きな異変があったのですが、このショックでしばらくの間そのことに気がつかなかったほどでした。
第1楽章「夜曲」。この曲のいろんな録音と比較するとやや遅めのテンポで、ヴィオラ独奏が濃密な夜の雰囲気を描き出していきます。良くない席でしたが、井上の指揮姿が真正面から見えたのはなかなか面白かったです。スキンヘッドでごつい体格の井上が指揮しながら踊る、というか踊りの合間に指揮をするさまは、失礼ですが「タコ踊り」というしかないものでした。
途中木琴の音が録音とはかなり感じが違うなあ、と思いながら聞いていましたが、ん! 木琴? そういえばピアノの姿が見えません。演奏開始後かなり経ってから気づきました。本来のピアノの代わりに木琴を入れたようです。ピアニストに払うカネをケチったか? ステージが狭いから? 最初はやや違和感がありました。
ヴィオラ、最後のコンマスの独奏はすごく素晴らしいというわけではありませんでしたが、木管と弦楽で奏でるムード満点の中間部、それに続く第1ヴァイオリンが主題を歌う場面など非常に良かったです。オーケストラ全体でいいムードを作っていたと思います。
第2楽章「祭」。テンポがかなり遅いです。本名徹次/日本フィルのCD
伊福部昭の芸術(8)特別篇 卒寿を祝うバースデイ・コンサート 完全ライヴ
、または沼尻竜典/東京都交響楽団の
日本管弦楽名曲集
に収録された日本狂詩曲の第2楽章と同じくらいゆっくり進んでいきます。山田一雄/新星日響の高速爆演が私の好みだったのですが、この日の井上/大フィルは粘りに粘り、タメにタメ、遅くても迫力満点。とにかく重厚、濃厚です。これもいいです。もっさりしたところもなく、とてもいい感じでした。
木琴もこの楽章ではパーカッシブでなかなかよろしいかと。最初から音楽的要請をもってピアノから木琴にしたわけではないでしょうが、結果的には怪我の功名? で効果を上げていたと感じました。テンポ設定と共に賛否が分かれるとは思いますが。
終わりに近づいても相変わらずゆっくり、そろそろと進みながら、オケの演奏は静かに燃え上がります(指揮者のタコ踊りも)。最後の最後、本名/日本フィルの卒寿ライヴのようにアッチェレランドをかけず、逆に大きくテンポを落として締めたのは大見得をきる歌舞伎役者を見るようでした。初体験の日本狂詩曲ライブ、新鮮な発見があり十分に堪能させてもらいました。