くまぞう雑記帳

伊福部昭、芥川也寸志、黛敏郎・・・クラシック系日本人作曲家の音楽を愛好しております。

ゲーマーバッシングを無くす妙案? 

〔2008.03.29〕
茨城県土浦市の金川容疑者による8人殺傷事件で、ゲームのやり過ぎによる所謂「ゲーム脳」が犯行の原因だといわんばかりのマスコミの異常報道が続いています。『「ゲーム脳」脳』というやつですかねえ。ホントいい加減にしてもらいたいです。

参考→Interdisciplinary:想像して欲しいのはInterdisciplinary:その情報は必要か事象の地平線:偏向報道の典型

Interdisciplinary:ロークオリティで指摘されている週刊文春4月3日号の記事は、見出しが

土浦8人連続無差別殺傷

アキバ系ゲーマー(24歳)「逃亡100時間」全情報
第一の殺人の前に「母校襲撃」標的にされた小学生

▼丸坊主背広姿の八つ墓村
▼「黒い疾風」に翻弄された170人大捜査陣
▼4人兄弟の長男・父は厳格な外務省職員
▼狂気を育んだ「引きこもり妄想部屋」
▼秋葉原に潜伏、ゲーム大会準優勝
▼卒業文集に坂本龍馬の意味深な言葉
▼好きなゲームは「デッドオアアライブ」「ストリートファイター」

こんな具合です。新聞記事、ニュースサイトではかなりあからさまにゲーム叩きの論調のものがあるわけですが、この文春の文章は煽るような見出しのわりに内容は各事象を並列的に並べているだけ、という印象。ゲーム脳派の有識者コメントもないし、「別にゲームのせいだとも、引きこもりが悪いとも言ってないもんね」「人物像を取材して書いただけ」と後日言抜けできるような書き方。でもこれを読んだオジサンは家や職場の朝礼や一杯飲み屋でゲームの悪影響を得々と語りたくなるわけか。決め付け記事よりもある意味不快ですね。

仮にゲーム脳説が精神医学、心理学の世界でお墨付きを得てまともな学説だと認められたら・・・と考えてみました。恐らくマスコミは困るはずです。大好きな「ゲーマーによる凶悪犯罪」を下手に書けなくなりますから。もし本当にゲームをやりすぎると仮想と現実の区別がつかなくなる(そんなアホな)としたら、責任能力ないでしょう? これはもうひどい心神喪失状態ですから無罪確実、実名報道もできなくなります。面白おかしく話題にすると「日本ゲーム脳学会」や「ゲーム脳患者と家族の会」(@_@;)から人権問題だとクレームがつきます。今みたいないじり放題の報道はできなくなる。マスコミさん商売上がったりです。

容疑者がゲームを10本(注:今回の報道の初期に金川容疑者が持っていたとされたゲームソフトの本数。少なっ。その後「大量のゲーム」とこっそり訂正されていました)以上所持していると分かった時点でもう報道できなくなっちゃいます。これでは事件報道が事実上不可能じゃないですか? ゲームソフトが9本しかなくてもパソコンを調べたら怪しいゲームを大量にダウンロードしているかもしれないし、話題にするのに慎重にならざるを得ない。

結論:ゲーム脳説がまともな学説として認知されたらゲーム悪者説、ゲーマーバッシングはなくなる\(^o^)/

(いわずもがなの追記:私はゲームはたまにRPG、シミュレーションで遊ぶ程度。どんくさいからアクションはやらない、「バイオハザード」なんかは「あんな気持ちの悪いゲームをやるやつの気が知れない」です。その点では私もゲーム脳論者と気が合う?かも。)
[ 2008/03/29 03:16 ] ニセ科学とか | TB(0) | CM(0)

NAXOS盤の大栗裕に(遅ればせながら)ハマる 

〔2008.03.24〕
大栗裕のコンサートの告知記事(→こちら)を書くのにNAXOS日本作曲家選輯の大栗のCD→大栗裕:大阪俗謡による幻想曲、ヴァイオリン協奏曲、他/下野竜也、大阪フィルハーモニー交響楽団を久しぶりに聞きました。買ったのが2003年の暮れ(発売は2002年)だったでしょうか、最初に数回聞いてからは年1回聞くか聞かないかという感じでしたが・・・いいじゃないですか! 自分では日本作曲家選輯の中では下から数えた方が早いという評価だったのが、今回続けて聞いて一気に上位へ進出しました。

天岩戸の神話を題材とする交響詩「管弦楽のための神話-天の岩屋戸の物語による」。アメノウズメの舞を表現した舞曲、かっこいいんですよ。〈符ゲタが小説線をまたぐ箇所をスコアのあちこちに紛れ込ませるややこしいリズム法〉(片山杜秀氏によるライナーノートから引用)、シンコペーション! 思わず伊福部昭の「わんぱく王子の大蛇退治」のCD(→伊福部昭の芸術7)を引っ張り出して「アメノウズメの舞い」と聞き比べてしまいました(伊福部と比較するならむしろ映画「日本誕生」の天岩戸のシーンに付けた音楽でしょうか)。ノリノリ5拍子が続く部分にわくわくします。

「大阪のわらべうたによる狂詩曲」。冒頭の心踊るファンファーレはさすが吹奏楽界のカリスマ作曲家だなと感心。続いて出てくる〈神官が祝詞を独特な節回しで朗詠する様に触発された土俗的な音楽〉(ライナーノートから)の迫力。そしてわらべ歌の旋律の処理が非常に巧みです。洗練されています。浪速のバルトークだハチャトゥリアンだと言われ、片山氏のように〈大栗の音楽。それは耳で聴く大阪である〉と言ってしまうと昨今マスメディアやネット上で流通するワンパターンなコテコテの大阪を連想させちゃってイヤなんですが、大都会である大阪、都会の猥雑さと洗練を併せ持つという意味でやはり大栗の音楽は〈耳で聴く大阪〉というしかないですか。とにかくコテコテ一辺倒じゃないんですよ。大栗は船場の商家の息子ですが、船場といえば「細雪」でしょう。お上品じゃないですか(話があらぬ方向へ・・・orz)

このCD中最もシリアスな「ヴァイオリン協奏曲」。わらべ歌や阿波踊りのリズムといった要素をうまく取り入れながら、非常に深い表現を実現していると思います。こういう曲はもっともっと録音や実演の機会が増えて「決定的な名演」が出てきて欲しいです。

吹奏楽版でも有名な「大阪俗謡による幻想曲」。朝比奈隆が自らの人生を語った「朝比奈隆 わが回想」(朝比奈隆、聞き手矢野暢)からの引用で曲の紹介に代えます。1955年(昭和30年)に朝比奈がベルリン・フィルを客演指揮、この曲を演奏した時のエピソードです。

〈大フィルの大栗裕君にその演奏会のために一曲書いてもらいました。ただし、向こうの希望は、非常にローカルカラーの強いものがほしい。メシアンなんかの焼き直しは、たくさんあるからもう結構、というので、彼が例の『大阪俗謡による幻想曲』というのを書き、〉

〈大栗君は、作曲者の才能はもちろんあるんでしょうが、長年ホルンを吹いていたから、オーケストラの中身をよく知っているので、楽員がやってて面白いんですね。一遍だけ通そうといっても、そんなに難しい曲じゃありませんから、ベルリン・フィルほどのオーケストラなら初見で通るわけです。済んだら、みんな立ち上がって「ブラボー!」と言いましたからね。〉
[ 2008/03/24 00:55 ] 大栗裕 | TB(0) | CM(2)

4月15日は大栗裕三昧ヽ(^o^)丿 オペラ「赤い陣羽織」と管弦楽曲2曲!いずみホールの大阪フィル演奏会 

〔2008.03.22〕
大阪フィルハーモニー交響楽団公演「大栗 裕の世界」(2008年4月15日、大阪・いずみホール)

曲目:弦楽器のための二章(大栗裕)
    オーボエとオーケストラのためのバラード(大栗裕)
    歌劇「赤い陣羽織」全3幕(大栗裕)

指揮:円光寺雅彦
オーボエ独奏:浅川和宏
オペラ演出:井原広樹

配 役(関西歌劇団):
おやじ/林誠
おかか/中井理映子
お代官/阪上和夫
奥方/河邉敦子
庄や/佐藤彰宏
子分/清原邦仁
孫太郎/富永奏司

参考→コンサートのチラシ(関西歌劇団HPより)

大栗裕(1918−1982)は大阪出身の作曲家。関西交響楽団(現大阪フィル)のホルン奏者として活躍する傍ら作曲を志し、1955年にオペラ「赤い陣羽織」で作曲家デビュー。代表的な管弦楽作品は天神祭りのチャンチキや生国魂さんのお囃子を取り入れた「大阪俗謡による幻想曲」。オペラも歌劇「夫婦善哉」など多数、吹奏楽版「大阪俗謡による幻想曲」など日本の吹奏楽界のスター作曲家でもある。民族主義的な作風で「浪速のバルトーク」「浪速のハチャトゥリアン」と呼ばれる(どうしても浪速のモーツァルトの人を連想してしまって困る・・・)

「赤い陣羽織」は木下順二作で、アラルコンの短編小説を元とするファリャの「三角帽子」を翻案したものです。冴えない農夫のおやじの女房(おかか)に懸想した代官が農夫宅に忍び込んでおかかをものにしようとするが、おかかに殴られて代官は気絶。おやじは代官の赤い陣羽織が脱ぎ捨ててあるのを見て代官が思いを遂げたと誤解、陣羽織を着こんで代官の屋敷へ向かう。それを知った代官はおやじの小汚い服を着て帰宅、さらにおかかも邸へ・・・代官とおやじの姿が入れ替わることで生じるギャグが秀逸な笑劇です。

私は朝比奈隆追悼盤として出たこのCD(→朝比奈隆指揮大阪フィル:歌劇「赤い陣羽織」、現在は入手困難)で聞きました。オペラが苦手な私でもOK、新喜劇の乗り(?)の楽しい作品です。参考→鎌倉スイス日記:大栗裕の「赤い陣羽織」を聞く

もともとの演出は武智鉄二で、上に挙げたCDのリンク先のジャケット写真を見てもらうと「門」という文字の形そのままの真っ赤な「門」が舞台上に据え付けてあるのが分かりますよね。武智演出はけっこう奇抜そうですが、今回は関西歌劇団で近年手がけている井原広樹氏による演出となります。

武智鉄二と関西歌劇団については白石知雄さんの文章が参考になります→仕事の日記:武智鉄二と関西歌劇団(『民族藝術学会会報』第72号)

関西歌劇団 50年のあゆみ
にも朝比奈と武智、「赤い陣羽織」についてのエピソードが。

このコンサートでは大栗の「弦楽器のための二章」「オーボエとオーケストラのためのバラード」という2曲の管弦楽曲も演奏されます。これらの曲については全く予備知識はありません。大阪フィルのHPやコンサートのチラシにも全然情報がない(>_<) 2、3行でいいから何か書いてくれればいいのに。オペラファン、関西歌劇団の固定客以外の層に宣伝する気ないのか?? 絶対面白いって! チケット余ってるみたいです。皆さんもぜひ。

(追記:白石さんのびわ湖ホール次回公演への周囲の眼差しと、1955(昭和30)年当時の関西歌劇団第一回創作歌劇「赤い陣羽織」(大栗裕作曲)への周囲の眼差しを比較してみるという記事にコンサートの情報あり。「弦楽器のための二章」「オーボエとオーケストラのためのバラード」は〈「へぇ」と思ういきさつがあって生まれた作品〉なんだとか)

(2008年4月4日追記:上のほうで示した大阪フィルHP中のこのコンサートの案内→「大栗 裕の世界」に弦楽器のための二章、 オーボエとオーケストラのためのバラードの情報が追加されていました。「オーボエの・・・」はベルリン・フィルの名手ローター・コッホの依頼による作曲だとか。参考にして下さい)
[ 2008/03/22 10:21 ] 大栗裕 | TB(0) | CM(0)

映画「赤い陣羽織」 

〔2008.03.15〕
大阪・九条のシネ・ヌーヴォで3月21日まで山本薩夫監督特集を上映中。14日夜に「赤い陣羽織」を見てきました。

参考→赤い陣羽織-goo 映画

奥方様に頭の上がらない代官は水車小屋の番人甚兵衛のおかかをものにしようと一計を案じ、甚兵衛を呼び出した隙に小屋に侵入するがおかかに撃退される。帰宅した甚兵衛は女房が代官に体を許したと誤解、代官のトレードマークの赤い陣羽織を着込んで代官のお屋敷に忍び込み奥方様の部屋へ。甚兵衛の野良着を着て屋敷に戻った代官は部下に本人だと認めてもらえず捕縛され・・・

山本監督といえば社会派、硬いイメージがありますが、先に挙げた山本薩夫特集のリンク先にもあるように<あらゆるジャンルで観客を魅了してきたしてきたエンタテインメント監督でもあった>。この「赤い陣羽織」、予想以上に面白かったです。最初の水車小屋に代官が訪れたシーン、おかか(有馬稲子色っぽい、かわい〜)が階上に隠れた甚兵衛の方をちらちら気にしながら代官をあしらう場面からなかなかの楽しさ。大木正夫のテーマ音楽が妙にヒステリック(半音階で下降する弦のピチカート)でコメディーにそぐわない感じがしたのですが、甚兵衛が奥方様に呼ばれて代官として登場するシーンでこれが流れるとすごく効果的だった! 

観客わずか約15人(>_<)もったいない。「赤い陣羽織」は15、18、20日に上映があるので興味のある人は見に行ってください。

ところで私が映画「赤い陣羽織」を見ようと思ったのは、4月15日大阪・いずみホールでのコンサート「大栗 裕の世界」で大栗の傑作オペラ、歌劇「赤い陣羽織」が演奏されるのを聞きに行くつもりなのでその予習も兼ねてだったのです。オペラ嫌いの私がほとんど唯一CDで聞いて面白いと感じたオペラ、「赤い陣羽織」の実演に接する機会がやってきました。楽しみです。

参考→4月15日は大栗裕三昧ヽ(^o^)丿 オペラ「赤い陣羽織」と管弦楽曲2曲!いずみホールの大阪フィル演奏会
[ 2008/03/15 01:16 ] 映画、映画音楽 | TB(0) | CM(0)

伊福部昭「管絃楽法」 

〔2008.03.10〕
伊福部昭の著書「管絃楽法」が復刊。私は「聞くだけ君」だし、読んでもわからんので(;^_^A・・・買いません。以前図書館で旧版を借りて読んだ眺めたことはありますが・・・理系の人ですね〜

参考→松浦晋也さんのところ 

作曲家の西村朗が伊福部逝去の際の追悼文で伊福部作品のことには一言も触れず、「管絃楽法」のことばかり語っていました。他にも江村哲二吉松隆といった異なるタイプの作曲家に高く評価されているのがすごい・・・


[ 2008/03/10 22:58 ] 伊福部昭 | TB(0) | CM(0)

継続します 

〔2008.03.09〕
くまぞうが死んだらくまぞう雑記帳も終わりにするつもりでしたが、考え直してまた続けることにします。

[ 2008/03/09 13:31 ] 日記 | TB(0) | CM(0)

くまぞう逝く 

〔2008.03.03〕
3月2日夜、悪性リンパ腫で闘病中だった我が家のペット、くまぞうが息を引き取りました。わずか3年7か月でしたが、いろいろ楽しませてくれました。ありがとう。


おやじくさい顔。









何か深遠なことを考えているように見えるけど・・・実は「おなか減ったな〜」



















いつも舌が出ていました。




さよなら











[ 2008/03/03 14:43 ] くまぞう | TB(0) | CM(2)
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